ネット上の誹謗中傷コメントに対し「町工場のみなさんは心を痛めています。補助金ドロボーと言われることもありますが、そんな下心はあるはずもなく、資金不足の中で一生懸命やられています。どうかご理解いただければと思っています」と話していた。
ですって。
実際のところネット上のコメントなんて町工場の人たちの大半が見てないのでどうでも良いと思いますし、ネットの批判への正しい対処法は全スルーなので是非無視をぶちかまして行って欲しいですね。
察するに周りの若い連中が変な親切心というかこじらせた好奇心で伝搬しまくってるんだと思うのでスルーするのがネットに比べると若干面倒くさいとは思いますが・・・。
「ねぇおっちゃん!ネットでこんなこと言われてるよ!」
「てやんでぃこんちくしょうどこのどいつだこんなこと言ってやがんのは!」
といちいち対応しないとイケませんしね。でもまぁ比較的どうでも良いでしょう、こんなのは。
問題は普段町工場に物を発注している人達、これから発注するであろう人達の目や耳に批判が届いちゃうことですね。
要するにこれから先の受注減からの売上減につながる。これが非常にマズい。昨今の大不況で町工場が叩き潰されていく中、少子化で次世代の人材不足が追い打ちをかけているにも関わらず、このネガティブインパクトですからね。
一番最悪なのは、日本国民って脊髄反射で物事に反応しちゃうでしょ?たった数文字で勝手な想像を膨らまして猛烈に批判したりする。国民の字を読む能力が低すぎるだろと言う批判は全て文科省にぶつけておくとして、この脊髄反射が非常にマズい。
「下町ボブスレーが大失敗ぶちかました」となると下町全部がダメと言う扱いになるんですよね。大田区とか関係なくて墨田区だろうが台東区だろうがなんだろうが全国的に下町工場のイメージがダウンしました。どんな部品か、素材かも関係なく全てがです。下手すりゃ下町の豆腐までイメージ悪くなってるかもしれませんよ、人によっては。
だから一番可愛そうなのは 100% 全く関係の無い人達ですね。
今回関わった人達には若干悪いところがありますし。
前回書いたようにプロジェクトの進行の仕方が糞だったり設計がゴミだったとしたらさっさと降りるべきだったんですよね。恐らく下町特有の「義理」「人情」で動いちゃった。
このままだと失敗する。これが失敗したらどうなるか?と言うことに想像が及ばなかった。リーダーを変えさせるか手を引くと言うことができなかった。人が良すぎたんです。
だからビジネスとして失敗になっちゃったんですね。でも自分的には日本人のそう言う気質は大好きですよ。良い方向に向けば凄い力を発揮しますから。
今回とにかく一番悪いのはプロジェクトを進行していた連中です。特に責任が重いのは当然そのトップです。そもそもプロジェクトと言うのはそう言うものです。
映画化前提で無茶苦茶やったんちゃうんか?と疑いたくなるほど酷いですからね、やり方が。
次点で悪いのは結果も出る前からウケ狙いで「下町ボブスレー」なんて名前をつけてキャンペーンを張りまくった連中です。失敗の直接的な原因は作っていませんが、失敗時のダメージブーストっぷりが凄まじいですから。
しっかし今回日本のモノづくりに関してケチが付いてしまったのは非常に悲しいし、相当痛手だと思います。製造業全般にダメージが行ってると思いますね。と言うか、最近多くないですか、こういうの。